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創業時より作り続けているプロダクトです。 フルカウントのデニム同様の着心地を スウェットに落とし込むプロダクトには、 この吊り編み機でないと作ることが出来ません。 デニムを創りあげたコンセプト同様に1940~1950年代の 古き良き時代のスウェットの耐久性と着心地の良さの魅力を 追求し行きついたのが吊り編みのスウェットだったことが分かりました。 フルカウントのデニムの特色である ジンバブエコットンの繊維の長さと強度、綿の持つ油分、 そういった特色を最大限に活かした織り方で力織機のスピードも 他の織機よりも弱テンションでゆっくりと織り続けています。 穿き込むことで味わえる柔らかさは どの様なデニムの生地よりも最高の穿き心地を生み出します。 ただジンバブエコットンだから柔らかい、穿き心地が良いという訳ではなく、 フルカウントのデニムがなぜ良いか、それは綿の特性の理にかなった方法で 紡績から織りまでを拘り作り込んだ結果なのです。 フルカウントのデニムが力織機でないと生み出せないのと同様に、 スウェットは吊り編み機でないと生み出せません。 |
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比べてシンカー編み機ではその15~20倍の生産量。 シンカー編み機は大量生産に向きTシャツやスウェットの相場も安くなりました。 ただし、編む際に糸を引っ張りながら高速で編み立てていく為、 生地への負担も大きく品質の低下に繋がりました。 実際にシンカー編みの生地と吊り編みの生地では表糸、 中糸の長さも異なりシンカー編みの生地では 中糸の長さが吊り編みの生地より短い為、 負荷がかかると中糸が先に切れてしまいます。 結果、耐久性や伸縮性も吊り編みの生地に比べると劣ってしまう。 縦横に伸縮する吊り編み生地に対し、縦にしか伸縮しないシンカー編みの生地は 耐久性として半分ほどといわれています。 吊り編み機の複雑な構造をしたギアの整備も 1時間に一度の掃除や点検を行うなど、かなりデリケートな編み機であり、 現存する編み機はほぼ日本の和歌山にしか無い現状で 生産性も低い大変貴重な編み機であることが分かります。 |
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力織機同様に空気を含みながら ふんわりと自然に編み下げられ、 弱テンション故に糸の使用される分量も多く 耐久性も増した生地は大変貴重です。 また、通常スウェットは 生産工程上編み立てた生地を裁断し、 縫製した後に染色やプリント加工を行う、 つまり後染めの工程があります。 フルカウントのスウェットは 表糸にジンバブエコットン先染の原糸と、 粗挽き杢糸を使用。 更に裏糸には同じくジンバブエ産の 収穫量の少ない茶綿(原綿)の強ムラ糸を使用している為、 綿花本来の柔らかさと肌触りの良さを実感いただけます。 手作業に近い丸起毛を荒々しく施し、 高温洗い工程を旧式のウインス機で、 そして乾燥工程も大型のガスタンブラーを使用する事により、 時間をかけて仕上げた雰囲気のあるものになっています。 単純に吊り編みのスウェット生地というだけで希少な生地の上、 高級綿であるジンバブエコットンの特性により 着用後の馴染み感、風合いも増し、 洗い込む程更に柔らかさを増す、 一線を画す吊り編みスウェットを作り上げました。 |

